とうとう本格的な夏到来です。
正直、レストア作業にとっては地獄ですが、作業を進めます。
真夏の気候は古い車には特に不利ですが、早く乗りたい一心で頑張ります!
今月はかなり作業が進んだので、2つのページに分けました。
ココからは7月半ば〜後半に作業した内容となります。
さて、2002tiiにはグローブボックスがありません。
この写真は入庫当時の写真ですが、現在ではセンターコンソールも付き
室内は綺麗になったもののグローブボックスにはぽっかり”穴”が空いてしまっていてとても見苦しい物です。。
1502とダッシュボードと交換しても良かったのですが
宮崎の夏はやはり暑く、この場所にクーラーを設置する事に決めました。
幸い、前オーナーさんから部品一式頂いていますので何とかなりそうです。
まず、コンプレッサーの取り付けです。
なぜ、この車にはクーラーを設置していたのに取り外されているのか。。。
それは、エンジンブロックに取り付けるボルトが4本根元からポッキリ折れて
未だにエンジンブロックに埋まっているからです。
まずはこれを取り外す作業から。
使用する道具は充電式ドライバーと2mmと5mmのドリル。
あと、折れたボルトを抜く為の逆タップです。
まず、充電式ドライバーがボルトまでアクセス出来るかが問題です。
エンジンを下ろさないと作業は不可能だと思っていたので半ばあきらめムードで。。
確認したところ、とりあえず2本のボルトには無理やりですがアプローチ出来そうです。
とりあえず、まずは2mmのドリルで折れたボルトの中心に下穴をあけます。
と、ここで5mm程入ったところで折れたボルトがクルクル回り始めました!
凄くラッキーな事です(^^)
とりあえず、後はドリルを抜き、最小サイズの逆タップを差込み手で回します。
(本来ならば無理な事ですが、まさかユルユルになっていたとは。。)
これで1本取り外しできました。
まさか、他の3本も??と思い、小さなマイナスドライバーで叩いてみると
全てのボルトが動いてくれます(笑)
エンジンの振動でかなり振るんでいたのですね〜
これで折れていた4本全てのボルトが抜け、コンプレッサーを取り付けることが出来ます。
ステーをエンジンブロックにM8のボルトで固定し、コンプレッサーを取り付けます。
コンプレッサーは取り付け前にクラッチのテストと圧縮のテストをお忘れなく!
クラッチのテストはコンプレッサーから出ている1本の配線に12Vを繋ぎ
”カチッ”っと音がしてクラッチがくっつけばOK。
圧縮はOUT側のパイプ取り付け部を手で塞ぎ、クラッチを押し付けながら回転させてみて
圧力を感じれば大丈夫です。
結構な力で手に圧力を感じますので、スカスカ・または小さな圧力しか感じなければ
コンプレッサー不良の可能性大です。
ついでですから、コンプレッサーOILも新油に替えちゃいましょう!
クランクプーリーがサビていたのでエンジンを回しながら荒めのサンドペーパーで磨きました。
この作業をしないと、サビが研磨剤の働きをし、ベルトを磨耗させてしまいます。
エンジンが回転しているので細心の注意を払って行います。
コンプレッサーにベルトを掛けてみたところ、どうもコンプレッサーのアジャストが上手く作用しません。
上から覗いて見ると、写真でも確認できると思いますが、コンプレッサーに冷却水のロアホースが干渉しています。。
後日、ロアホースを解体屋さんから合いそうな物を頂き、対処しました。
次に、コンデンサとレシーバー(リキッドタンク)の取り付けをします。
コンデンサ取り付けにはラジエータの脱着が必要となります。
まず、取り付け前にクーラーガスの通るホース、パイプにエアーを通し、ゴミを飛ばしておきます。
そうしないと、後々ゴミが原因で不具合を起こす可能性が高いからです。
早速、コンデンサを取り付けますが、これがなかなか上手く行かない厄介者。。(T_T)
スペースが非常に狭く知恵の輪状態で入れていきます。
定位置に固定するまでに2時間近くかかりました。。
この時点で汗だくです(^^;
コンデンサの高さがあと2cm低ければ、10分もかからない作業なのに・・・(笑)
少し、休憩してレシーバーをホースの取りまわしに合わせて設置場所を考えます。
以前付いていたであろう場所にビス穴はありますが、その場所だと今回使用するレシーバーが取り付けられません。
レシーバーは前オーナーから頂いた物は劣化しており、振ると”カラカラ”と、音がしており
中の活性炭がホース内に出て行く可能性が高いからです。
そこで、2000のレシーバーを拝借して取り付けました。
レシーバーが取り付いたところで、コンデンサとレシーバーを
銅パイプで繋ぎます。
銅パイプなので、レシーバーとの密着はやわらかい為ピタッと付きますが
ガスが通る為、結構強めのトルクで締め付けます。
まぁ、ナットのサイズも21mmですのでそれに合うスパナで締め付ければ問題ありません。
逆に、”親の仇”とばかりに『ばか力』で締め付けると密着部の銅パイプが
薄くなって最終的にはパイプの根元でちぎれてしまいますので注意。。
コンデンサとレシーバー取り付け位置は青で囲んでいるところです。
さぁ、ココまで来たらアト半分です!
ようやく、室内のユニットの設置です。
とりあえず、ブロアは作動するのか、バッテリーから直接電気を取りテストします。
すると、ガラガラ音を立てながら回ります。。
やっぱりモーター系はO/Hが必要なようです。
分解したところ、モーター内部のマグネットが外れていました。
結局、それを元の位置にくっつけてあげる事で修理は完了。
ユニットを室内に取り付けます。
ステーなど全て揃っているので作業はラクかと思いきや
取り付け位置の微調整に苦労させられました(^^;
微調整も終了。後はホースをコンプレッサー、レシーバー、室内のユニットと繋いで完了(^^)
最後に真空引きをしてエバポレーター、コンデンサの破れと各部継手の漏れをテストすると同時に
パイプ内の空気を抜いて冷却効率を上げます。
ちなみに真空引きの装置は結構高額なのでウチでは
解体屋から買ってきた中古コンプレッサーを使用して
『自家製真空引きマシーン』を作りました(笑)
普段の仕事でも使えるので重宝してますよ。
まだ、コンプレッサー、ユニットとも、スイッチと電源を引いていないので
バッテリーより電源を直接とってガス注入後テストしました。
結果は、冷え冷えで最高です(^^)
あとは、電源の問題とエバポから出る排水を処理するだけです。